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| ご両親の挨拶 −ニュースレター第1号より− |
息子は明らかに無実です。当時、私は現職の宮城県警の警察官でした。息子が本当に罪を犯したのなら責任を取り辞職の覚悟で、捜査の実質責任者に証拠があるなら見せて欲しい旨頼みました。「犯人は息子さんしかいない、証拠はあるが今は見せられない、公判で見せる、新聞を見れば分かるだろう」と言葉を濁すだけで、そのうえに捜査の自信のなさを吐露するかのごとく「弁護人を解任してくれ」と何度も強要されたこともあり冤罪を確信したのです。
当初、警察発表を鵜呑みにした、新聞、テレビ、雑誌などあらゆるマスコミによる未曾有の報道により、家族はもちろん、兄弟、親戚までもが地獄の苦しみを味わわされ、夫婦で自殺まで覚悟しましたが、息子の無実を誰が晴らすのかと思うと自殺することさえ許されなかったのです。
息子が看護士をめざしたのは、高校の部活で怪我をして入院した際に看護婦さんの手厚い看護に感動して、自分も人のために何かひとつでも役に立ちたいという志からで、誰にでも気持ちの優しい子どもです。医療従事者としての仕事を誇りに、半田教授の夢である地域医療の拠点づくりを自分の夢のごとく病院に骨を埋める覚悟までして、誠心誠意尽くしていた息子が何故に人様を殺めなければならないのでしょうか。
現在最高裁に上告中ですが、息子と家族にとってはもうこれが冤罪を晴らす最後の場です。息子も一審・二審と二度も裏切られながらも挫けることなく「最高裁なら必ず自分の無実が分かってくれる」とあくまでも「社会正義」を信じて、一貫して無実を叫び訴え続けておりますが、当時のマスコミの影響もありいまだに世間に広く真実が分かってもらえないことを憂慮しております。
これまで皆さまには筆舌に尽くせないご支援をたまわっておりますが、裁判官の事実認定の誤りを正すには皆さま一人一人のお力に頼る以外にありません。どうかこれまで以上に皆さまのお力をお貸し下さるように切にお願い申し上げます。どうか無実の息子を助けてください。
平成19年7月
守 勝男
祐子 |
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