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| 07.6.12 湘南学習集会に寄せられた手紙 |
学習会へ出席の皆様
初めまして、私は仙台北陵クリニック事件でえん罪に問われ現在最高裁へ上告している守大助です。
本日は“湘南学習集会”へ出席していただきありがとうございます。
マスキュラックスという筋弛緩剤が検出されたと言いますが、私は「注射･点滴」に入れていないのだから、検出されることがおかしいのです。でも、“あなたは自白しているじゃないか”と思われるかもしれません。どうして認めたのか皆さんに知って頂きたい。
私は「自白」とされている調書を作成されました。しかし、当時（平成13年1月6日）の私は、それが「自白」だとも、後に「自白調書」になるものだと思っていませんでした。
なぜならば、クリニックで筋弛緩剤事件というのがなく、私自身がやってないのだから、現実感がないのです。現実感がないのですから、警察が調べれば事件でないことが分かると思ったのです。
私は、生まれた時から警察官の息子として育ってきました。官舎生活もしてきましたから、父親が警察官という以外にも周囲も警察官だったので、警察へは親近感がありました。どこの家庭でもおなじでしょうが。“悪いことはしていけない”“人に迷惑をかけていけない”“父の仕事はどういうのか分かっているね”“嘘ついても、警察が調べれば分かるんだよ”などと小さい頃から言われてきました。警察に、悪いことしてお世話になったことはありません。
「自白」とされているのは、まさに“嘘”になるんです。やっていない事を、やったと言わされているのですから。どうして、私が認めたのか、警察への信頼、私の諦めという性格、そして一人で考え込んでしまったことが原因です。
刑事と私の考えが、始めから全く違っていたということも大きいです。私はずーと、１１歳の女児の家族が半田郁子医師を警察に訴えたんだと思っていたので、まさか半田夫妻に私が犯人だと訴えられているとは考えもしませんでした。
刑事の取調べというのは、私の説明を全く聞こうとしません。半田郁子医師が“挿管ミス”した事を何度も何度も伝えました。しかし、刑事は全く受け入れない。当然ですネ。私を犯人として調べていたのですから。それを知らない私は“挿管ミス”だと何度も説明しました。刑事は大声で怒鳴って机や壁をバンバン叩いて責めてきました。本当にひどいことです。
“お前が知らないはずない”“お前がやっているんだ！”“お前がやった証拠がある！”（認めたら見せると言われましたが、一つも見せられない）“お前じゃなければ誰なんだ”“お前じゃなければ彼女を逮捕する””やってないというなら証拠を出せ“”やっているから出せないんだ“などと何度も繰り返し、繰り返し怒鳴られました。親にでも怒鳴られたことない私はとてもつらかったです。
急変時に立ち会った看護師が私の彼女であり、その彼女を逮捕すると言うのです。私も彼女も女児が植物状態になってしまったのは“挿管ミス”だと認識していたのですから、私は彼女がやったとは思わなかった。考えたのは、私でも辛い調べなのだから、女性である彼女はもっと辛いだろうと。
私と同じように調べをされていると思っていたので、可哀相だと思ってしまったんです。ガンガン怒鳴られていると、もうやめてくれと、その場、その時から楽になりたいと思ってしまいました。
“どうせ調べれば分かることだ”と思ったし、私が実際にやってないのだから逮捕されるとは思いもしなかったんです。そういう思い、考えで、私は急変場面を考えて、注射した時があったので、その時に間違ったかと考えてしまい（実際間違うことないです。冷静に考えればそういうことはないのに当時は冷静でいられませんでした）、“間違って注射してしまいました”と言いました。
しかし、刑事は違うと言うのです。違うといわれても私だって知らないのですから“分かりません”と言うと“その時何かやっていただろう”と顎を上下させるのです。そう言われ“点滴ですか”と聞くと”そうだ、そうだ“と頷くのでした。
そうして作成したのが、“500ml点滴にマスキュラックス１アンプル入れました”というものが出来ました。
皆さん私は当時、筋弛緩剤の投与方法で「点滴」というのを知識も経験もないのです。
注射での投与方法しか知らないのです。それが誘導もなく「点滴方法」でと言えるでしょうか！刑事は点滴方法と決めていた、半田夫妻が考えた方法が「点滴」なのです。
半田夫妻が考え、訴えているのですから絶対に点滴方法としたい。それが誘導して作成された“自白”に残っているのです。私が「自白」したというのは、強制・誘導によってできたもので、それを私は“どうせ調べれば分かる”と思ってしまった大きな間違いでした。このような「自白」が信用できますか。
皆さん、私を信じてください。やっていません。お力を貸して下さい。
守 大助 |
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