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| 07.5.19 救援会神奈川県本部宛の手紙から |
拝啓
〜（中略）〜
家族でもなんでもない皆様が、私のことを信じ一緒になって闘ってくれることに感謝しております。
必ず口頭弁論開始され、無罪を勝ち取り、一日でも早くお礼を私自身が皆様の前でしている姿を考えながら、日々を乗り越えて頑張っておりますので、今後もどうか皆様のお力を貸してください。
関東を中心に、本件を世論マスコミへ広げていきたいです。
そこで私が “自白”したということについて、本部、各支部役員様にもっと理解していただきたく警察をどう思っていたか、そして平成１３年１月６日の取調べでの私の認識というものを書きます。
これを会員の皆様に広げてください。お願いいたします。
私の父親は警察官でした。（昨年定年退職）仕事を家庭にもってくることもなく、仕事のことを家庭で話すようなこともありませんでした。
母親から父親の仕事はどうゆうものだと、小さい頃から話されていました。
“悪いことはしていけない” “人に迷惑かけることしてはダメだよ” “父親が何の仕事をしてるか分かっているネ”“嘘ついても警察はちゃんと調べるからネ”と 聞かされていました。小、中、高、成人してからも警察にお世話になるようなことなかった。
警察官の息子として、父親に迷惑かけるようなことしてきませんでした。当然のことですが。私は警察官にも親近感がありました、父の同僚が遊びに来たり、官舎生活もしていましたので、警察への信頼というのも 人より強かったと思います。
私の同級生なんかも、父親に相談しに来て（ちょっとした事故）後日 調べてくれたりして同級生が悪くないことだったとか。ちゃんと調べるんだなーと父を尊敬したりしていました。警察＝父親 と尊敬しているのですから、デタラメ捜査するのが警察官とは考えられなかったのが当時です。（H13．1. 6）
＜事実＞
北陵CL（クリニック 以後CLと記す）で 平成12年10月31日。11歳女児が入院し急変しました。
この時に急変の介助、処置に立ち会ったのが私と彼女である看護師、そして半田郁子医師です。私は急変処置に直接介助した、内容は郁子医師が気道確保する挿管チューブを渡し、気管に酸素が送られているか、私の目,耳で確認もしたのです。
郁子医師は2度も失敗し、その間、酸素がとぎれてしまったということがありました。
看護師である彼女も、挿管チューブ等準備し、ちゃんとそのミス（挿管失敗）を観て、体験しているのです。女児が植物状態になったのは、挿管ミスがあったからだと私と看護師である彼女は認識していました。
CLでは半田郁子医師の処置について 問題になっていましたが。急変原因について不審をもったとかおかしいと話題にもなったことありませんでした。
（症状も違うし、ちゃんと診断されていたのです。）
私らは、11歳女児の家族へ処置に問題（挿管ミス）があったことを伝えるべきかと話をしましたが、それ以上のことはしませんでした。
CL内では、私も郁子医師がミスしたことを翌日（11/1）から言ってたし、鈴鴨主任は“ご両親が医師と看護師だから、訴えられるんじゃない”とか。“郁子先生がお見舞いに行ってる”などと言っていました。（見舞いへいくのがめずらしいと！）
こういう状況でしたので、私らも郁子医師が訴えられるかもと考えていました。
H13年1月6日、早朝に婦長と刑事2名が私らの生活していたアパートに訪問されても、なんら不審を持つこともなく 部屋にあがってもらいました。
“今日はＡちゃんのことで 守さんと２人に話しを聞きたい（彼女と）CL職員全員から聞いて、今日が２人の順番なんですがいいですか”と。
特に予定もなかったし、買い物に行くことくらいだったので かまわないことを伝えました。１人の刑事が父と以前同じ署で仕事をしていたなどと話され、（私が疑われているのも知らず）私は親近感をもってしまった。早朝だったので 私らはパジャマ姿でいたので、別室で２人で着替えしながら“郁子先生の挿管ミスを言っていいよネ”とお互いに確認しました。
私も彼女も、このときに思ったのは、“やっぱり家族から郁子先生が警察へ訴えられたんだ”という認識。私が疑われている、筋弛緩剤事件だなんて思いも考えませんでした。
準備が私のほうが先にでき、２人で一緒に行くのだと思っていたら、“準備ができたなら、先に出発しましょう”と言われたので、不審とも思わないで私は先に出ました。一人の協力者だと私は思った。
（後に、これが任意同行という、言葉になると思いもしなかった。）
移動中の車内では、女児の話になって、現在どうなっているのか等、会話しました。
県警本部の地下室が取調室でした、私自身が初めて行く所であり、CL職員も皆がここで聞かれていたのか、と思ったくらいで、「おかしいぞ」とは感じられませんでした。灰色のコンクリート壁で冷たい狭い窓もない部屋でした。
担当だという 清水警部補が入ってきて、始まりましたが。“Ａ子ちゃんが急変したのか分かるな”“お前が知らないはずはない”“どうしてなんだ”と急変原因を私に聞いてくるのです。急変したのがどうしてなんか、転院したのだし、医師でないのだから原因なんて分からないことを伝えましたが、清水刑事は“そんなことない、お前は知っているんだ”と強調した言葉で言ってくる。それでも分からないので、そのように伝えると、だんだん怒鳴ってくるのです。私は急変原因が分からないが、植物状態になったのは、半田郁子医師が挿管ミスしたことだと説明したのですが、全く聞こうとしません。“お前が知らない、分からないというのなら、ポリグラフ検査受けてもらう”と、質問に答えればいいと説明され 私は受けることにした。（1/9以降にポリグラフが嘘発見器と弁護士から知らされる）このポリグラフ検査内容は、女児の急変に使用された薬品、誰がやったか、その人は何人やっているかという項目を、順番を変えて同じのを聞いてくる。３時間ほど受けました。検査後、また調べを受けました。
清水警部は入ってくるなり大声で
“お前やっているんだ”“マスキュラックスで反応している”“２ ３０人やっている、考えた通りだ”等と言ってきました。私は何を言われているのか分からなかったし、知らないことを伝えました。しかし納得しません、怒鳴って机や壁を叩きながら“お前じゃなければ誰なんだ”“お前がやったんだ”と繰り返し、繰り返し言われた、そのたび、私は分からないし、知らないし、ミスがあったんだと何度も説明しました。同じ会話が続きます。“お前じゃなければ、その日（10/30）いたやつだ”“郁子先生か、彼女か、助手か”と名前を言ってくる。私は３人共そんな事してないと思うし、原因はミスなんだと言いましたが、納得してもらえません。
“やっていない証拠だせ”“やってるからお前は出せないんだ”“お前がやった証拠があるんだ”と言われました。冷静に考えれば、やってない証拠は「やってない」ということしかないんですが、怒鳴られ続けていると思考がストップしてしまう。そして“お前じゃなければ彼女を逮捕する”と言ってきました。これにはどうして彼女が逮捕なんだ？と一緒に生活していて、おかしいことなかったし。この時点でも筋弛緩剤事件だという現実感がないので、私のことより彼女が心配になった。隣で調べを受けていると聞いていたので、私と同じようにされているのではないか、そうだとしたら可哀想だと思ったんです。
“お前じゃなければ、守を逮捕するぞ”等言われ怒鳴られると思ったのです。
私らは筋弛緩剤事件と思いも考えもしていないのです。郁子先生の挿管ミスであると認識していたのだから、彼女が逮捕されるなんてビックリなのでした。
“お前じゃなければ”と言われても、私自身が体験してないことなのだから、清水刑事が言うことを私が認めても、調べれば分かることだと思いました。やってないことなのですから、私が逮捕されるなんて思わないのです。
ガンガン怒鳴られ、大声で“お前なんだ お前だ”と言われ続けていると「その時」「その場」から、楽になりたいと思ってしまうんです。
後のことなんて考えられませんでした。もう怒鳴られたくないと思ってしまう。
私は両親からだって、長時間怒鳴られたこともない、５ １０分くらいです。それに私が説明してること全く聞いてもらえないことが、とても辛いものでした。性格的にも諦めやすいというのも重なってしまいました。
“やってないことをやった”と言う、これこそ“嘘を言っても調べれば分かるんだよ”と
教えられ育ってきたのですから。まぎれもない“嘘を言う”ことになるのですから調べれば、間違いであることが、分かると思った。私は警察官の息子だし、誤解だったということも晴れやすいと思いました。筋弛緩剤事件という現実感ないし、清水刑事からいくら言われても結び付けられませんでした。これが私の無知と甘さでした
「どうせ調べれば分かる」と 怒鳴られるのも耐えられなくなり、諦めてしまいました。
しかし、体験していないことなので、どうやったのか、私自身が分からないのです。
処置中に注射した場面があったので、その時に間違ったのかなーと考えました。（絶対に本来は間違うことないのですが、そう考えるようになっていった）そして私は“間違ってボスミン（昇圧剤）とサクシン（筋弛緩剤）間違えて注射しました”と言いました。
ところが清水刑事は納得しません。“違う 違う”と言うのです。私は分からないと言うと、“反応しているんだ”と マスキュラックスで反応しているんだと言われていたので“じゃボスミンとマスキュラックス間違えて注射しました”と言うと、これでも違うと。分からないと言うと。清水刑事は“その時何かやっていただろ！”と頭を上から下、下から上へ動かすのでした。
その動作で何を言っているのか分かりましたので、“点滴ですか”と聞くと“そうだそうだよ”と言うのでした。こうして最終的に作成された文章が「ＳＴ１ 500mlにマスキュラックス１アンプルを入れました」という内容のものです。
私はこのようなことやっていないので「点滴混入」なんて言えませんでした。清水刑事が強制、誘導によって言わせたんです。
当時の私は、筋弛緩剤の投与方法として、点滴投与というものを、知識も経験もないんです。そういう人間がどうして「点滴へ１アンプル混入」と言えるのでしょうか。
公判が進むと、“あり得ない方法”だとなると、刑事２名は法廷で“守が点滴と言った”“誘導していない”と証言しました。
これは全くのデタラメです、半田夫妻が点滴方法と考え、書面でも伝えているものですから、教えられた刑事は絶対に「点滴方法」にしなければなりません。それを聞いていない、見ていないと言って、私が言い出したとしています。半田郁子医師は弁護側尋問で“投与方法は私が（郁子）点滴方法でもあり得ると考えた”“清水刑事らにも点滴方法であると伝えた”と証言しているのです。
知識経験のない私が、言えるものではないのです。（強制、誘導があってこの方法ができたんです）
私は取り調べスタートから、３つの考えが捜査側と違っていました。
〇女児の家族から半田郁子医師が警察に訴えられたと思っていた。
・ 半田夫妻が、私を犯人だとして警察に訴えていた。
〇やっていない事を、言わされているのだから、これこそちゃんと調べればわかるとおもっていた。
・ 犯人＝守 でスタートしているので、裏付捜査なんてしてなく、半田の言いなりだった。
〇 私と同様に彼女にも怒鳴って“お前だ”と責め立てて調べをしていると思った。
・ ＣＬの仕事などしか聞かれていなかった。
こうした認識で受けていたので、捜査側の罠に落ちていくのも知らないでいました。私はやっていないことを言っているのだから、調べてくれば分かることだと本当に思ったのです。これが重大な事であるとは、当時の私には筋弛緩剤事件であるという現実感がなかったので思いませんでした。
今になれば認めてしまうということ、とても恐ろしいことだと分かりますが。
このようにして作られた“自白”
私自身が、知識 経験ない方法です！
それがどうして信用性があるとされるのでしょう。「その場」「その時」から楽になりたいとばかり考え、刑事の言う通りの方法を言ったばかりに、犯人とされてしまいました。
一方的に長々と書いてきましたが、少しでも“なぜ認めたのか？”というのを理解していただけたらと思っています。
短時間（６時間）での自白だから信用もあると言いますが、私の甘さ、考えが重なってしまえば、時間なんて関係ないと思っています。
皆様、私は誰がなんと言おうがやっていません。絶対に無実です。
最高裁には常識で判断していただきたい。
“常識で判断、疑問なら無罪”これは裁判員へのガイドラインです。最高裁自ら守って審理して 手本になるようにしてほしいです。
迅速化されている裁判ですが、おかしいのはおかしい、間違っているのは裁判官だと。
私は負けないで無実を訴えていきます。今後もご支援 ご指導お願いします。敬具
０７，５，１９（土）（２３２５日目） 守 大助 |
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